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保存するだけでふっくらおいしいごはん
おひつのご飯レシピ

おいしいものを、おいしいまま保管しよう! おひつの使い方あれこれ

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炊飯器をやめておひつデビューする方は、
昔ながらの暮らしを意識した「スローライフ」派の方が多いと思います。

 

無駄な電気を使わず、しっとりふっくらしたご飯を保存できるおひつは、
昔ながらの日本人の知恵を感じさせてくれ、
また昔ながらの「豊かな暮らし」をほうふつとさせてくれる道具です。

 

それがスローライフを意識した方におひつが好まれる理由だと思います。

 

しかし、おひつにはもうひとつうれしいメリットがあるのです。

それは「おいしいものを、おいしいままで保管できる」ということ。

ご飯を栄養価の高いままおいしくいただくには、
炊飯器で保温したものよりも、
やはり昔ながらのおひつを使っていただくのがお勧めです。

 

その理由や、使っていないおひつの新しい使い方、
また古くなったおひつの再利用法などについてご紹介したいと思います。

 

 

■炊飯器で保温し続けると、味が落ちる理由

 

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ご飯が黄ばんでくるのは誰でも目にしたことがあると思います。

 

これはご飯の中に含まれているアミノ酸と糖分が
反応(アミノカルボニル反応、メイラード反応)
することによって起こる現象です。

 

このアミノ酸と糖分が反応することにより
メラノイジンという褐色の物質ができます。

これがご飯の黄ばみの原因。

 

 

メラノイジンは黄ばんだご飯だけでなく、
しょうゆやコーヒー、ビールやカラメルなどの色素成分で、
抗酸化作用があると言われている成分です。

 

黄ばみ自体はそれほど心配ないのですが、
炊飯器で保温し続けると黄ばみと同時に、
ほんのり酸っぱいような、何とも言えない「保温臭」のようなものが
ご飯にくっついてくることがあります。

 

保温臭の原因は、ご飯に含まれている遊離不飽和脂肪酸が
酸化分解することでできるアルデヒド類、ケトン類、
有機酸類の匂いです。

 

この保温臭独特の匂いがご飯のいい香りをそいでしまい、
また黄ばみが見た目を損なうため炊飯器で保温したご飯は
「劣化した印象」が強くなってしまい、
味が落ちたと感じやすくなるのです。

 

また保温し続けることでご飯が乾燥し、
固くなってしまうのも理由のひとつです。

なるべくなら美味しい内にご飯はいただきたいもの。

 

炊飯器でご飯を炊いたらすぐ「おひつ」に移して、
ご飯をおいしいまま保存していただくことをお勧めします。

 

 

■おひつはパンの保存にも利用できる

 

おひつは、ご飯ではなくパンの保存容器としても
お使いいただけます。

 

パンもご飯同様、時間経過で水分が蒸発して
パサパサとした食感になってしまいますが、
これもおひつの中で保存すれば、
水分をちょうどいい状態で保管しておくことができます。

 

おひつは外食が多い時期だとご飯の保存状態が心配になるため、
つい使わず放置してしまいがちですが、
その使っていない時期はパンやお菓子など、
しけやすいものを保管しておく容器として使っていただくのがお勧めです。

 

おひつには余分な水分を吸収し、
木の中にためこんだ湿気を放湿するという
吸放湿という特徴が備わっている道具です。

 

この吸放湿はご飯の水分をちょうどいい状態で保つだけでなく、
さまざまな料理の水分をちょうどよくしっとりと保ってくれます。

 

このおひつの特徴を知っておけば
使い勝手はかなり広がるはずです。

 

ぜひ時間経過で水分が飛びやすい、
水分調節が必要なものを保管する場合は、
おひつを使ってみてください。

 

 

■古くなったおひつは捨てないで、ぬか漬けの保存に再利用

 

%e3%81%ac%e3%81%8b%e6%bc%ac%e3%81%91%e3%81%ae%e6%a8%bdおひつは古くなってくると色が黒ずんでしまうことがあります。

こうなると見た目の問題から、
食べるものをそのまま入れるのを躊躇してしまい、
使わずに棚の奥に眠ったまま……ということがよくあります。

 

しかし、おひつを使わずにただ眠らせておくのはもったいない!
古くなったおひつも、タガがゆるんでいなければ
調理道具として再利用することができます。

 

例えばぬか漬けのたるとしておひつを使った場合、
ぬか床の水分をおひつが吸い取ってくれ、
また余分な水分は湿気として放湿してくれるため、
ぬか床内の水分をちょうどいいあんばいで保ってくれます。

 

ただし湿気と共に匂いも放出するため、
ぬか漬けのたるとして使う場合には匂いもれがあっても
気にならないような場所に保管していただくのがお勧めです。

 

ぬか漬け専用のたるは一般的に高価で、
庶民には手の届きにくい道具です。

しかし古くなったおひつなら、
元手0円で本格派なぬか漬けのたるが用意できます。

 

あくまでおひつなので、
たくさんの漬物を作ることはできませんが、
少人数の家族なら手軽に漬物づくりができて
重宝する道具なのではないでしょうか。

 

ぜひ、古くなったおひつは捨てずに
漬物用のたるとして再利用してみてください。

 

おひつはご飯をふっくらとおいしいまま保つことができる
優れた調理道具ですが、この特性を利用すれば
ご飯以外の食べ物をおいしいまま保管することができ、
また古くなっても新しい用途の調理道具として
生まれ変わらせることができます。

 

昔ながらの道具は、ひとつの役目を終えたら終了……ではなく、
様々な道具に生まれ変わらせることができるのが
何といってもすばらしいところです。

 

長年愛用してきたおひつをただ捨てるのは、
やはり気持ちとして寂しいもの。

ぜひおひつを長く愛用していただき、
おひつを「一生ものの道具」として
大切にしていただければと思います。

 

長く、そして日常的におひつを愛用していただけること。

物も、それを作る職人もこれに勝る喜びはありません。

 

志水木材では「おひつの修理」も承っております。

愛着のあるおひつでまたおいしいご飯を味わいたい。

そんな方は、お気軽にご相談ください。

 

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